Denali's Room 一語一絵

旅と猫とあんことスイカを愛する絵描き、デナリこと大野舞が日々をつづっています。

2019年11月

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「ふるさと」って、なんだろう。自分にとってそれはどこなんだろう。「出身地」とは違う。過ごした時間の長さではない。そこで流れた時間の濃さ、出会った人、どれだけ意識的に暮らしていたかということに関係していると思う。生まれ育った場所(それはもちろん大切な場所なんだれど、自分の一部すぎて逆に意識しない)よりも、アラスカや、下北沢や、神戸にいる時に私の心はギュンと持っていかれる。「自分の足で歩いてた」精一杯生きてた場所だからだと思う。心に大きな変化がおきて、人生の羅針盤がときに方向を変え、エンジンがブーストされる、そんなことが起きた場所。ふかふかの新生児を抱っこしながら坂を登った、家へ続く道。そういう人生に数度とはない出来事が起きた場所は、人生タペストリーの中に特別なラインと濃さで刻まれる。

先日、弾丸で神戸に遊びにいってきて、懐かしく嬉しい再会がたくさんあった。娘たちも大好きなお友達たちに会えて、帰る前の日の晩に布団の中で「かえりたくない」とさめざめと泣いた。それを見ているとせつなくなるけれど、それほどまでに「だいすき」な場所があることは幸福なことだ。そして、それは外に出てみて、はじめてわかること。当たり前が、宝物だったこと。

神戸には、ちょうど4年住んだ。
見慣れた景色、いつもの公園、行きつけのカフェ、毎日乗ってた阪急電車。
でももうそこに自分の家はない、ということがただただ、不思議な感じだった。
住んでいたところに旅行する、という脳がチリッと混乱するような感覚。

下北沢に根ざしてた私は、神戸に引っ越すとわかったとき、行きたくない、離れたくないと心から思った。けれど泣きそうな気持ちで関西に赴いて4年、神戸はまた私の大好きな場所になった。新たな友、家族みたいに一緒にいられる人たちとの出会い。下の子が生まれた時、同じタイミングで第二子が生まれフルタイムで働きながらの2人育児、という最も大変なフェーズを一緒に頑張った保育園のママ友たちとは一生の戦友のようになれた。留まっていたら、一生出会えなかった人たち。新しい輪がひろがって、新しく糸が交差して、その模様は後から眺めて全体を見てみて、はじめてわかるものなのではないかと思う。そうか、こういうことだったのかって。

誰にだって環境の変化は大きな負担だ。引っ越しなんて物理的にも精神的にも大変すぎて悲鳴をあげそうなくらいだし、自分にも家族にも大きな負荷がかかる。けれど大きな流れや変化に、さからわずに身を任せられるようになった時、そんな全てが意味を持ち、世界を広げ、心の筋肉となってゆくように思う。年をとり、いくつものフェーズの変化があり、ふるさとと思える場所が増えていく。大事なものが、大事な場所が、大事な人が、増えていく。

人生はやっぱり、旅だ。
ひとつの場所から、またひとつの場所へ。

毎日会えなくなっても、会いにいけば会える。大事な場所、大事な人は、富士山みたいなもの。普段目にしなくても、動かずに、確実にそこにあってくれて、どこか心強い気持ちにさせてくれるもの。私も友にとってそういう存在であれたらいいな。

今いる場所だって、同じ。糸は紡がれ続けてる。今でしか描かれない模様が描かれ続ける。だからこそ、常に現在位置が、最良であると信じる。

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2019年12月2日より公募が開始される「ノエビアグリーン財団」の助成事業の募集リーフレットをつくらせて頂きました。
https://www.noevirgreen.or.jp/grants/
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<以下サイトより>

ノエビアグループでは、自然のめぐみをいかした独自の化粧品や医薬品、食品などを通して、美と健康の創造に取り組んでいます。その美しい自然環境を守る環境保全活動や、未来を担い、大きな夢を抱く子供たちを応援したいという思いから、013年3月、「一般財団法人ノエビアグリーン財団」を設立し、同年12月に公益財団法人に移行しました。

<助成事業の目的>
日本を代表するジュニアスポーツ選手の育成、また、心身ともに健全な青少年の育成寄与することを目的として、一般公募による助成活動を実施しています。助成を通じて、スポーツの振興、子供たちの育成や学びの機会を支援いたします。

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子育て中の身としても、子どもたちの選択肢が増え、未来の展望が開けるような事業の一端を担えたことを嬉しく思います。内容がちゃんと伝わりつつ、羽ばたける感じ、楽しい世界を旅する感じ、そんな風に子どもが見てもワクワクできるようなそんな絵を目指しました。

どうぞご覧下さいませ。
詳細は上記サイトの「募集リーフレット」のところのクリックすると細かいところまで見やすいPDFがダウンロードできます。

子どもは未来!
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以前お仕事で、フィラディスというワインを取り扱っている会社のギフト包装紙やバッグの絵を描かせて頂きました。サイトが更新されて柄がアップされていたので、再びご紹介させてください^^)写真が古くて恥ずかしいですが...。

お酒はワインが一番好き!

しかし最近美味しいお酒を飲みすぎて、人生初、起き上がれないほど泥酔するという失態をやらかしたので、自分の年齢を考えてちゃんと節度ある飲み方をしなくては!と反省。

でもごはんに合う、おいしいワインって本当においしいんですよね〜〜〜(貧困な語彙)

大切な方への送りものにも是非😍

こちらでご覧下さい。
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[お仕事のお知らせ]ご縁を頂いて、クックパッドさんのプロジェクト「おりょうりえほん」の説明リーフレットをまるごとつくらせて頂きました。こちらは既にこのサービスを利用している方向けの、継続の案内のためのものです。
 
お料理絵本は、絵本を通じて食育をするというとても素敵なプロジェクト。6歳娘も、3歳娘も、お料理や食材をモチーフにした絵本がもれなく大好きです。

そして何より私の日々はもはやクックパッドなしには成り立たないくらいお世話になっているサービスなので!このプロジェクトに関わらせて頂けて嬉しい限りです。

オフィスにもお邪魔しましたが、広いクッキングスペースがあり、お料理がしたくなる空間でした。夏にはキンメダイを調理するイベントに家族で参加させて頂いて、娘たちはいまもキンメダイを見ると嬉しそうにうんちくを語りだします。

生きることは、食べること。食は生活と切り離せないし、食材を知っていくと、世界の見方が変わっていくように思います。子どもたちにも料理の楽しさや、つくる楽しさや歓びを知っていってほしいです。(そしてはやく家事を手伝ってほしい!というのが本音です。笑)

これまでの絵本もとても面白いものばかり。ご興味ある方は是非詳細をご覧下さいませ。

https://ehon.cookpad-kids.jp/

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