December
2011年、よしもとばななさんと一緒に作らせていただいた「もしもし下北沢カレンダー」も、とうとう最後の1ページになりました。いろいろなことがあった2011年もおしまいに近づき、ページをめくった時にはいろいろな気持ちがこみあげました。毎日新聞の連載があったのは2009年なので、その後にはフリマや展示があったり、随分長い間「もしもし下北沢」の世界に支えられてきました。カレンダーが終わってしまうのは寂しいけれど、そこからもらった力はこれからもずっと続いていくんだなあと確信しています。

スウィート・ヒアアフター
そんなばななさんの最新作、「スウィート・ヒアアフター」、震災の後に書かれた最初の小説です。震災という言葉は中に一言も出てこないのですが、あらゆる角度から震災を体験した人に向けて書かれているんだなあということが実感できて、あちらもこちらもおんなじだ!と境界線が緩んだ気がして、今出会えたことに感謝する物語でした。下北沢のハワイカレーやさんで泣きながら読んでいたら店員さんがそっとふきんをくれました。いい町...。
いつもあっという間だけれど、いつもと違うのは2011年はすごく短く感じられたと同時にすごく長くも感じられた年であったということ。それはみんな同じなんじゃないかなあ、となんとなく思います。いろんなものがそぎおとされて、頭の中がシンプルになりました。
そして今年は周りに妊娠出産話がすごく多い年でもあった。年齢的なこととか、震災の前だとか後だとかいうことを越えて、あまりに多いのです。一見関係ないようで、災害がとても多かった今年、このタイミングで新しく生まれる命が多いことにはきっと何か意味があるんじゃないかという気がする。
新しい命は、何よりの希望だから。そんな12月、マヤ暦が終わるうわさの?12月を、いつも通り、ただ生きていることに感謝しながら生きていこうと思います。

来年のカレンダー「ことだまころころ」もたくさんのお申し込みを頂いていて、とても嬉しいです。既にお申し込みくださったみなさま、いつもお使いくださるみなさま、本当にありがとうございます。
12月20日(火)までにお申し込み頂ければ、年内にお届けします!!!