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木に書かれた般若心経

展示も折り返し地点を過ぎました。展示中はすごく不思議な時間の流れ方をするのですが、中盤を過ぎるとあとはあっという間なのです。足を運んでくださった方、本当にありがとうございます。コメントもメッセージも嬉しいです。

毎日たくさんの人がきてくれています。私も久しぶりの嬉しい再会がたくさんありました。おばあちゃんの生徒さんや書のファンはもちろん、長年音信不通だった人までが、遠くからはるばる会いにきて、作品を楽しんで、少しおしゃべりして、そして「会えて嬉しかった、お元気で」と手をそっとにぎって帰っていくのを眺めていると、外は極寒でも心はずっとポカポカです。
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会場では、おばあちゃんが若い時に描いた作品も展示されています。
これはおばあちゃんが15歳くらいのときの。

とても中学生の作品とは思えない!!笑 

クリエイティビティとは、枯渇するものではないんだなあと今回あらためて思わされました。例えばたくさんの生徒が欲しいとか、大きい仕事で有名になりたいとか、そういう「欲」はなくなっても(おばあちゃんにはもとからないのだけれど)、「好き」というパッションは死ぬまで枯れたりしない。

よく「これは先にとっておこう、今はもったいない」と自分の出力を抑え、出し惜しみしてしまうような方向に心が動くことがあります。もしくは、日々新しく刺激的なものがあらゆるジャンルから世の中に出ているものを見ていると、そのうちもう何も新しいものなんかなくなるんじゃないか、とか、こんなに絵ばっかり描いてたらそのうち作りたいものが自分の中から何ひとつなくなってしまうんじゃないか、と妙な不安に襲われたりすることもあります。

でも人間の創造性はもっとずっと大きなものなのだと思います。120%の出力で、365日、90年間出し惜しみしないで作り続けても、きっとまた明日には作りたいものが出てくる。おばあちゃんの作品や生き方を見ていて、一番勇気をもらえるのはそんな風に自然に思わせてくれるところなのかもしれません。
仕事にする必要も、誰かに認めてもらうためにやる必要もなく、ただ自分が好きなものを好きでいれば、無限の情熱がそこから湧き出てくるのだと思います。

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おばあちゃんが小4の時の作品。

私なんて小4のときは「肉まんものがたり」という、しゃべる肉まんが主人公のしょーもない漫画を描いていたというのに...。(肉まんが、コンビニで売られているうちに売れ残ってしまい、ひねくれてしまうのだけれど、バイトの人間の男性に恋をし、賞味期限が切れて捨てられた後に男の子に会いたくて人間の女の子になろうとするという・・・。一体何が私にそれを描かせたのか今もって謎ですが、ある意味、「こげぱん」を先取りしていたと言えなくもない。)
niku

私が小4の時の作品。(肉まん)

差があるなんてものじゃないです・・。

仮に私の卆寿個展がいつか孫によって行われることがあったとしても、昔の絵なんてとてもとても出せない!暗黒時代!恐ろしい!ふー。

でもいいんだ、そのときはそれが好きだったんだから。
そのときの自分の全力を、好きでいてあげよう。

話がそれましたが、あと3日間、まだまだ会場におりまーす!
母のブログにも展示の様子がのっております。

お待ちしております!