ShukuShuku03

友達のかつまたくんが編集長をつとめる雑誌、”新しい豊かさ発見マガジン”ShukuShuku最新号が発売になりました。
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私は前回から「夜間紀行」という、実際に見た夢の話を描いたイラストエッセイを連載させて頂いております。1ページなのでいろいろ削ってはおりますが、脚色なしの実際に見た夢です。
今回の特集のテーマは「仕事」。いろいろな人のいろいろな角度からの「働く」が描かれていて、回を追うごとに内容も熱さと厚さ(物理的にも!)を増していくように思います。よしもとばななさんの特別なエッセイ、ティッチャイのみゆきさんのレシピ、とにかくここでしか読めない!
でも、仕事についての考察にあふれた深い号なのに、私のは全く関係ない変な夢の話なのですがいいんでしょうか!という感じです...

私も出産後、自由に働く時間が持てなくなってからより「仕事ってなんだろう」と考えるようになりました。世田谷区は自営業の保育園事情が本当に厳しいし、寝かしつけをして家のことをして、その後夜中から朝まで寝ないで仕事をする、という生活を続けてきて、「あれ?今までは普通にできてたはずなのに、なんでこんなに大変なんだっけ?なんのためにやってるんだっけ?」と仕事に関して自問自答する機会が増えました。預けるとか預けないとか、認可保育園とかとても無理だし、一回シッターさんをお願いしてみたけれど同じ家の中にいるとやっぱり仕事には集中できないし、一時保育も1か月前から電話の前にスタンバイしてないと予約できないとかなので、そのプロセスに疲れてしまって、家族以外に預けることは1回もないまま1年経った。とにかく睡眠時間を削るしかないので肉体的にめげることも多く、そうすると家事もおろそかになるしごはんはレトルトになるし日中の子どもの相手がちゃんとできなくなって自己嫌悪に陥って。

それでも思い出してみるととにかく夜中にバチーン!とスイッチを切り替えて、ひたすら紙に向かって絵の具を乗せている時間、その時間だけは子どものことも全部頭からぬけて母親でもなくなって(数時間おきに夜泣きするので、その時にはハッ!と元に戻りますが)無心になっていた。それは以前と変わらない時間で、深くのめりこむことで多分睡眠よりも濃密な心の休息の時間になっていたと思う。大変だと思っていたことが実は一番のヒーリングの魔法だった。仕事というのは依頼されるものであれ自分でつくりだすもものであれ、お金になるものであれならないものであれ、とにかく「もとめてくれる人」がいることで成り立つもので、そのことに感謝しない日はない。
誰のためでもいい、頭で考えることじゃない、わたしは描くことが好きだ。
何もセーブしたくない、これからも描きたい。それはもう私の一部だから。
贅沢な、わがままな、きっと家族やまわりの人にも迷惑をかけてしまう、でも正直な気持ち。

是非、お手にとってご覧下さいませ。
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