36
36歳になりました。
この世に私がやってきてから、36年。

下北沢を出て、神戸にやってきてからちょうど1年。

長いか、短いのか。

長いし、短かかった。

1年前にはようやく単語で話せるくらいだった子どもが
いまや冗談を言ったり言い返してくるようになって、

1年前には影も形もなかった子どもが
もう4ヶ月にもなって、腕の中でスヤスヤと眠っている。
昔は1年ってもっと長かった。

30歳を過ぎたあたりから、そして子どもが生まれてから特に、時間はただただ、飛ぶように過ぎていく。外に飛び出して空に手をのばしてうおーっと叫びたいくらい嬉しいことも、
ずぶずぶベッドに沈んで二度と起き上がれないと思うほど悲しいことも、
大変なことも、眠れない心配事も、待ち遠しくてたまらないことも、

全部、一瞬。

未来は瞬きする間に今日になり、昨日になり、先月になり、去年になる。
高速道路ですれ違う車同士みたいな速さで後方に飛んでいく。

人生マジであっという間!!!

その速さといったらびっくりぽん。

保育園に送り、仕事をし、迎えにいき、公園により、ごはんを作り、風呂にいれ、寝かしつける、その合間にチビに授乳し続け、オムツをかえ続ける。今は一日がとにかくあっという間で、しかも繰り返しだから、一日が終わるとホッとするし、あとどれだけこんな大変なことが続くんだろうってつい思ってしまうけれども、そんなの後から振り返ってみればあんなのくしゃみするくらいの短い間のことだった!!もっと味わえば良かった!!って絶対思うに違いない。

でも、だからこそ。
短いからこそ。
ただただ、この一瞬の「いま」しかないからこそ。
今日に、全力で、関わりたい。
一瞬の中に隠れている永遠を愛おしみたい。

流すな。閉じるな。
無意識に過ごすな。


いくらでも無感覚に、鈍くなれてしまうからこそ、その方が楽だったりもするからこそ、気をつけなくちゃ。同じものは決してない。同じ瞬間は二度と来ない。
すがりついてくる小さい手も、その笑顔も、泣き顔も、今だけのもの。
「いつか」も「こんど」も「そのうち」も来ないかもしれない。

今日ここに自分がいる、それが全て。
大事な人が目の前にいる今が全て。

おにぎりをひとつ食べる。肉体を維持するためのカロリー摂取、行為としてみれば、それはそれだけのこと。「ランチはおにぎり1個」おしまい。でも、そのときにああ自分は今おにぎりを食べているんだな、お米がおいしい季節だな、海苔はやっぱりパリパリの方がおいしいな、そういえばおばあちゃんの作ったおにぎりが食べたいな、具は明太子だな、今度帰ったら作ってって言ってみよう、そんな風に意識してみると、その一瞬の中にあらゆることがあることを実感できる。意識的に生きるって、そういうことなんじゃないかなあとなんとなく思う。

肉体を持ってこの世界にいられるのはほんの短い時間、全力で味わいたい。

遠い国を旅していて偶然素敵なお店を見つけて立ち寄る時のあの感じ、このお店は素敵だけれど、きっと二度とここに来ることはない、だから一杯のこのコーヒーを味わって飲もう、買うものをじっくり選ぼう、あの時の気持ちで「日常」を生きられたらいい。

私を生んでくれた両親にありがとう。
生まれてきてくれた子どもに、家族に、友達に、ありがとう。
今日にありがとう。

ちゃんと味わって生きる36歳にしたいです。

なんだか偉そうに書いてしまったけれど、単に自分に言い聞かせているだけであります。毎年誕生日が来ると、ついこの間お正月だったのに!もう今年も4分の1終わってしまった!!という、驚愕の事実にびっくりするのであります。涙