iruka

ピノが産まれたときからずっと、「エルゴ」という抱っこ紐を使っています。
もう定番も定番、みんな持ってるんじゃないかという、アレです。今でこそいろいろ同じタイプの抱っこ紐がいろいろなところから出ているけれど、3年前は腰で支えるタイプの抱っこ紐といえばエルゴ、という感じでした。

私の育児人生は全てエルゴと共にあると言っても過言ではありません。

ピノはとにかく置けず、ずっと抱っこの子だったので、快適な抱っこ紐を求めて難民と化し、あらゆるタイプの抱っこ紐を試して結果落ちついたのが定番のエルゴ。スリングタイプのナチュラルな抱っこ感も好きだったのですが、抱っこしながら自転車に乗ったりするようになったら危なかったので。エルゴの何が良いって、授乳も家事も育児も仕事も、抱っこしたままありとあらゆることが出来ることです。おんぶもできるし。リュックと一緒なので両手が使えて疲れにくい。

とにかく3年間使い倒して、そして今、ネムに使っているわけですが(こちらもピノにも増してずっと抱っこちゃん...どういうわけだかベビーカー嫌いな娘たち...。)ふと見るとあまりにボロボロ!!洗濯し過ぎで色は褪せ、糸はほつれ、洗ってもとれないよだれや食べ物のシミがあり、一部布が破けて下の綿みたいな中身が露出しているひどい有様。

なので、最近ミシンを新調したのをいいことに、エルゴカバーを作ることにしました。以前デザイナーの畑さんに分けて頂いた、素敵なmonitkotoの生地を使って。エルゴカバーの型紙は、ネットを検索して参考にさせて頂きました。(「エルゴカバー 手作り」とかで検索するといろいろ素敵なのが出てきます〜!手芸の達人の方々はすごい!)
頭の中が2Dの私にとって、型紙から立体的な何かを作るというのはとても難しい作業なのですが、夜な夜なミシンと格闘すること3日、なんとか完成。

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かわいい〜!生地がかわいいから、縫製が下手でもいい感じ!
調子に乗ってよだれパッドも一緒に作ったよ。

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装着時。ポケットのところにも、畑さんの「オンプリボン」をつけました。

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生地が破けて中身が出ていたところは、黄色い刺繍糸で塞ぎました。

なかなか満足な仕上がりであります。気分も変わったし、心なしかネムも満足そう。畑さんありがとう。ちなみに「サングリア」というカラーのもので、元の模様はカラフルなしましまです。

ふー、ミシンは楽しいなあ。

生まれ変わったエルゴを見つめながら、いつか、これを全く使わなくなる日がくるときのことを考える。

「だっこ〜〜」と言われなくなる日のことを。

その時、私は目を閉じて思い出すだろう。

はじめてこれで抱っこして、うまくできてるか不安ですぐ降ろしたことを。

寝かしつけるために真夜中の廊下で何時間もユラユラしたことを。

新生児用インサートが要らなくなった日のことを。

可愛い寝顔も、泣き叫ぶ顔も、どんな表情も上からずっと独り占めして眺めていたことを。

夏はお互いサウナの中みたいに汗だくになって、それでもくっついていたことを。

はじめておんぶが一人でできて、誇らしかったことを。

自転車に乗ると、お腹とお腹の間を風が通りぬけて気持ちよかったことを。

はみ出た小さな手がぎゅっと私の服を握りしめているのが幸せだったことを。

あらゆる場所へ一緒に出かけたことを。

そして、駆けていく背中を嬉しく思いながら、きっと泣くだろう。

もうこれほどの近さでずっとくっついていてくれることはないのだと。

心臓の鼓動を共有する近さに居てくれることはないのだと。

ひどい肩こりも、腰痛も、荷物も加わって全身にかかる重量たるや苦行みたいだったことも、ベビーカーで寝てくれる赤ちゃんがうらやましかったことも、歩き回っても全然寝てくれない時のイライラも、自由に動けない煩わしさも、必死で追いかけてもう一度捕まえたいくらい、愛おしく思い出すだろう。

あっという間に過ぎてしまったその宝物みたいな遠い日々を思い出す度、涙がこぼれるだろう。
その重たさこそ幸せな贈り物だったのだと。

2人の娘の成長を全て包み込んでくれた、エルゴ。

出産したとき、嬉しさと共に寂しさがおそってきた。もう外に出てしまったんだ、あの胎動を感じることは二度とないんだ、と思ったら寂しくなってへこんだお腹をずっとなでていた。それと似ているかな。抱っこ紐卒業って、2回目の出産みたい。

育児ってそんな小さな「卒業」をたくさん積み重ねて、見送る勇気を少しずつ蓄えることなのかもしれないな。いつかくる本当の卒業に向けて。

っていうか、今からまだまだ使うんですけどね!!私の育児の一番の相棒、それをリニューアルできて、嬉しい!という話でした。ネムはまだまだこの先、この中におさまっているだろうし。そしてピノが完全に卒業したかというとそうでもなく、未だにたまにこれで抱っこされたがります。6キロ強のネムを抱っこしたあとだと、そのあまりの重さに(現在15キロ)よろめきますが(笑)でも3歳児にもまだまだ使える、優秀さ。

どれだけボロボロになっても、よだれやごはんまみれでカビが生えたとしても、きっと捨てられない。育児人生の中で抱っこ期間はほんの少し。でもほんの少しの間、全力で頑張った勲章として、ずっと取っておこうと思う。

これからもよろしくね、相棒。