obc4t4m7.JPG楽しみにしていたスチームボーイを見ました。1ヶ月くらい前に何故かもう何回も見ている「AKIRA」を再びツタヤで借りてきて見たばっかりだったのだけど、やっぱりこの絵や世界観、好きだな。イノセンスも綺麗だったけど、押井守よりも好みです。そういえばこの前の短編「MEMORIES」も映画館で見た。AKIRAと比べるとスチームボーイは生きる事に対して、前進する事に対してとてもポジティブで、明るい(軽い?)印象を残すけれど、共通点というよりは、この人が描きたいのは「力」なのかな、と思いました。力。パワー。それまでの社会のあり方や自分自身すら変えてしまうような、それを進化と呼ぶかは置いておいて、変化。力を手に入れた人間が、それを使いこなすかもしくは力に飲み込まれるか。それは科学技術かもしれないし、超能力かもしれないし、もっともっとすごい何かかもしれない。良いも悪いも、正義も悪もない。ただ、それを使う人間がどう考え、判断し、行動を起こすのか、というリテラシーの問題だけ。怖いのは、自分が「正しい」と思って行動を起こす人間が、そう思わない他の人間の行動を「間違っている」と思ってしまうとき。本当は正しいも間違いも、個人の中にしか存在しないのに。スチームボーイはメモリーズの短編「大砲の街」がベースになっているけれど、細かな部分が描かれていないだけ「大砲の街」の方が怖い。