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船のフロントデッキに夜中にあがって 星をずっと眺めていたことを最近よく思い出します。
夜中にあがる甲板は 電気もなく真っ暗で月光に照らされる波間に
ザザーン・・・ ザザーン・・・ という音だけが繰り返し響いていて
上を見上げると これまで見たこともないような星空が広がり
その中心を白く太い帯が貫いている。
無限の星の白い連なりはまさに「川」と呼ばれるにふさわしく
(個人的にはMilky Way よりも「天の川」の方が情緒があって好きだ)
とにかくあまりにも星が見えすぎて 逆に星座を見つけるどころではない
のです。そんな中でもオリオン座の三ツ星だけはすぐに見つかるけれど。

暗闇と星空と波の音響く甲板は どれだけザワザワした一日でも
ゆったりと包み込む闇の温かさで いつでも心を落ち着かせてくれる
私の大好きな場所でした。

昔 電気も街灯もネオンもなかったころ 
星座を作りだした羊飼いたちは凄い。
これだけの節操がないと言っていいほどの白い輝きの中から
いくつかを選び出し 形にし 物語を作るなんて 
誰が考えたんだろうと思う。
果てしない想像力の持ち主か
あるいはよっぽど暇だったのか どっちかに違いない。