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今は再びロスにいます。南米から帰ってくると時間の流れが急速に速くなって、ペルーでの生活が、既に遠く感じられる。ペルー旅行記をリアルタイムで載せていけなかったのが残念だけれど、その分しっかりとまたひとつひとつご報告していくのでお待ちください。

それにしても既にペルーと、あのラテンの熱さが恋しくてたまらなくなっている。もっともっと南米を見てみたい。船での地球一周も素晴らしい体験だったけれど、あれは海の上の生活がメインだったので、やっぱり本当に本当に行きたい場所には時間をかけて、ゆっくりいくに限ると思いました。本当にその国を知り、その国の人と触れ合うには1、2日じゃ全然足りないものです。

南米などにいると本当に、都会に暮らしている時は当たり前な事、
たとえば蛇口をひねればお湯が出ること、水洗トイレが機能していること、物事が予定通りに進む事、そういった事が心底ありがたく感じられる。割と良いホテルでも使っているうちにシャワーが水になるなんてことが普通だし、トイレに紙がないのも普通、言ってた事と違うじゃん!というのも普通。
だからこそ、宿で熱いお湯が出るだけで、トイレがきれいなだけで、涙が出そうな程幸せになってしまうものなのです。そうして、そのありがたさへの感謝の気持ちをしっかりと覚えておこうと思う。それなのに、都会生活に戻ってきたとたんに与えられた快適さに甘えてしまうのです。

チチカカ湖のアマンタニ島の人々の暮らし、電気もガスもなくて 日が落ちたら眠り、夜明けと共に目覚め、島で取れるものを育て、食べ、季節を過ごしてゆく、その感覚を忘れてしまいたくないけれど。

とりあえず次なる南米への旅を目指し、帰ったらもっとスペイン語を磨こう。
そうしてロスに戻ってきて3日目ですがまだ旅先だというのに既に自分の家に帰ってきたような落ち着いた気分です。
帰ってきてからは家の住人たちが通っている学校、University of Southern CaliforniaArt Center College of Designを案内してもらったりして映画に出てきそうな大学ライフを送っている学生たちを観察したり、ライブラリに潜入して本を読んだり、カフェテリアでランチを食べたりした。私がアメリカで通ったのは高校だけなので、大学はまた全然雰囲気が違う。USCはいかにもアメリカ!な感じのとても広くて古き良きな素敵な雰囲気の建物が立ち並ぶ学校で、アートセンターは超モダンなモノクロの建物に整った設備のいかにも美大といった感じ。
昨日はussyの誕生日だったので、アートセンターの学生たちとホームパーティをしました。学生たちは皆キラキラエネルギーを発していて、よくある感慨なのだろうと思うけれど、ああ、学びたいだけ学ぶことが出来る環境、そしてその時間が与えられているというのはなんと幸せな事だろうな、といまさらながら思う。私は大学時代思う存分いろいろなことをやったなあと思うので、もっとこれをしておけば良かった的な後悔は全くないけれど、こうして改めて「学びの場」に来ると、もう一度そういった場に身を置いてみたくてたまらなくなる。そして、そういった場で得られる一番大きなものというのは、知識やスキルだけではなくてやはり多くの同志たち、同じフィールドで夢を追う仲間たちと刺激し合いながら成長していける事だと思う。海外で、多くの国の人たちと触れ合いながら学ぶというのは更に楽しい事なあと思い、自分の中の野望にまた1つ火がついてしまった。

明日はこの旅最後の1日、旅ももう終わります。

寂しいけれど、「日常」があるから、「非日常」があるのであって、
「旅」とはつまり帰る場所、帰る生活があるということ。これまでの自分の生活を、そこから一歩出ることによってあらためてじっくりと考える事が出来る、それが旅の良いところなのです。

今回も、本当にいい旅が出来た。
多くの人と出会う事が出来た。
それはお互いの人生のほんの一瞬のクロスにしか過ぎないけれど
自分の人生が糸の束だとすると ひとつの出会いは その糸の束に新たな1本を加えるようなもので いったん加わった色はその先の自分の中に細く長くずっと織り込まれてゆく。

感謝、感謝。