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昨日公開初日の「ブラッドダイヤモンド」を観ました。久しぶりに「観てよかった」と思った映画。「面白かった」とか「感動した」というのとはまた全然違う、心に渇の入る映画です。

たまたま私のカレンダーの4月の絵もおりしもケニアだったので、載せてみました。
「マサイの戦士は夕暮れ時
年老いた象の背のバオバブの下で
恋人を待つ」

今も思い出す、ケニアの太陽。

以下、ネタバレというほどのものはないけれど、感想です。
アフリカ大陸の中で私が行ったのはケニア、エリトリア、エジプト、モロッコでこの映画の舞台となっている場所ではないけれど それでも実際にあの赤い大地を踏んで ケニアの孤児院の子どもたちと遊んだ私にとってはまったくもって人事とは思えない映画でした。何より、アフリカには私のフォスターチャイルドのピーターもいるのです。
紛争、内戦。争われる資源、奪われる利権、そんな中殺されてゆくのは そんな利益のひとかけらだって得ることが出来ない市民たち。3人の主人公の重層的な物語を通して描かれる美しいダイヤモンドの背景にある物語は そんな事を知りもしないで宝石に大金を払う私たちにひとつの剣をつきつけるものだと思います。
銀座のこぎれいなショーウィンドウに並んでいる大きな宝石たち。
私自身は欲しいと思ったことも買おうと思ったこともないけれど
そこにあるその存在を 当たり前のこととして受け入れて許している時点で
そのシステムに加担しているのと全く同義だと思う。
そういう石たちがどのような物語を経て 今そこで輝いているのか
そういうことをちゃんと考えていこうと思う。

映画を観ただけで 何が変えられるかといったら 何も変えられないのだけど
それでも結局のところ 知っていることと知らないことの間が一番大きい。
少しでも「自分ごと」として考えることが出来るようになれば
そこに一番の意味があると思うのです。

そして特筆すべきは、ディカプリオ!彼の演技の幅は本当に広い。
アフリカンアクセントの英語、白人だけれどアフリカで育った青年という難しい役なのに 完璧。素晴らしかった。映画によって両極端に線の細さを使い分けるあたり すごいなあ。

世界一周して、本当に多くの問題を目の当たりにしたはずなのに
帰国して、日常に追われるにつれてそういうもののリアリティをどんどん薄れさせてしまっているダメな自分がいる。そんな自分の後ろ髪をぎゅっとひっぱって 船の上で感じていたような気持ち、自分に何が出来るかという原点に引き戻し 戒めてくれるような そんな映画でした。

うん、観てよかった。
あと少しで「ドラえもん 新のび太の魔界大冒険」を観るところだったけれどこっちにして良かった。(笑)

映画の最後に「アフリカには現在でも20万人の少年兵がいる」という印象的なテロップが出る。そのことを忘れないためにも 私がアフリカの孤児院で撮ったこどもたちの写真を載せたいと思います。
この笑顔が失われる事のないように。

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夕焼け。映画の中の夕焼けも言葉に出来ないくらい大きかった。
またこの大地を踏みたいな。