flore.jpg
「社会を変える」を仕事にする(駒崎弘樹著)

大学時代の仲間の一人が本を出すことになりました。
もっと早くお知らせしようと思っていたのに、遅くなってしまった。
彼は現在、NPO法人フローレンスという団体の代表として忙しく活躍しています。
病児保育を柱としながら、最近は随分といろいろなフィールドに活動を広げてきているみたいです。あまりに多くの時間を共有してきて、映画撮ったりブルーハーツ熱唱したり馬鹿な事もいっぱい一緒にやってきた仲なので、メディアに登場してかしこまって話している彼を見るたびにやっぱりなんだか笑ってしまうけれど。

なんでしょうね、同年代が頑張っているのを見るときの、この心地よい嬉しさと焦り。(私の個展の告知を彼がblogでしてくれた時、似たようなこと書いてくれてるのがおもしろかった)

そして「本が出る」という話を聞いたとき、私はすぐに3年前のある日のことを思いだしたのでした。
それは忘れもしない2004年7月13日。湘南台のサイゼリヤで2人でごはんを食べていたときのこと。卒業して社会に出て、まだたった2年目の出来事。

その時彼はちょうど事業の立ち上げ期で、いろいろなハードルにぶつかってもがいていて
私は会社員として働きながらも絵描きになることを夢見ていて
お互い、やりたいことはあるのにそれが思うように出来ていないもどかしさの中で 変えられない日常に対して苛立ちを感じながら、これから先どうなるんだろうね、なんていう話をしていた。

その時どういう流れだったか、お互い「3年後までにこれを実現する」っていう約束をひとつしよう、という話になったのです。3年後のこの日、それがちゃんと出来ているか検証しよう、と。
彼の目標は「本を出す」こと。
私の目標は「本の表紙を描く」こと。
道は全然違うのに、なぜだか二人とも「本」に関することだったのが印象的で、日付までしっかり覚えている。そんなたわいもない会話から生まれた何気ない約束は その後思いのほか私の中に根付く種となって、もちろん常にその事を考えてきたとかでは全然ないのだけれど、この3年間何かの折にはやる気を出すエンジンとなっていた。

そして2007年、お互い忙しくなってほとんど会わなくなり、7月13日も知らない間に過ぎていたけれど、
気づけばちゃんと二人とも約束を実現している。
ちゃんと一歩ずつ、歩いてきている。
もちろんこの約束だってまだまだスタート地点に過ぎないけれど 
ひとつの種の花は咲かせられたんだなあ、という気がする。

それでもそんな何気ない会話、覚えているのは私だけかもしれないなあ、なんてずっと考えていた。3年はいろいろな事が起きるには十分なほど長いし、あんなファミレスの席で出た話、すっかり忘れてしまっているのが普通だと思う。けれど電話で本が出るという報告をもらった時、彼はちょっと誇らしげに「お前との約束は果たしたぜ」と言った。私は何を言っていいかわからないくらい嬉しかったのに、つい「でも3年をちょっとオーバーしてるから私の勝ちだね」なんていう憎まれ口をたたいてしまった。

物事を口に出すことは簡単だ。
問題点や矛盾について述べるだけなら簡単だ。
けれど、それを実現すること、変えていく事は本当に難しい。
私の中では彼は「変えられる」人間で、「変えていく」人間だ。
彼に限らず私の周りには「友達」というよりも「戦友」「同志」と言ったほうがしっくりくる人がたくさんいて
こんな風に良い意味で張り合える関係というのは貴重だと思う。
これからも勝手に「脳内戦友」を増やして、勝手に刺激と元気をもらっていこうと思う。

ああ、普段面と向かっては絶対言わないような事を描いてしまった。笑
次いつ会えるのか知らないけど 
その時は「じゃあ次の3年後はどうしようか」なんていう話が出来たらいい。

そんなおまけエピソードつきの彼の本「社会を変えるを仕事にする」は現在amazonで予約受付中です。
予約の数で発行部数が変わったりもするらしいので、是非ご覧ください!

167_1c.gif

ちなみに、フローレンスのこのロゴは私がデザインしたものです。
いつのまにか「フロレン子ちゃん」という名前で呼ばれるようになっていました。
フロレン子がこれからもどんどん成長していける社会と
あいつの今後の活躍を願って。