「たとえば、それがプラハ城の前でも、夢の中でも、あなたの机の引き出しの中でも」「忘れられない限りはね」と、マジシャンが付け足しました。
リーは、こうしてサーカス団と出会いました。
へたっぴな彼らの芸を、道ゆく人は誰もみていません。
こんな変なサーカスを、見たいと思っている人がいるなんて、思えませんでした。
けれど、リーはとてもおもしろそうだと思ったので
しばらく彼らについていこうと決めました。
旅と猫とあんことスイカを愛する絵描き、デナリこと大野舞が日々をつづっています。
「たとえば、それがプラハ城の前でも、夢の中でも、あなたの机の引き出しの中でも」


進め 進め 振り返るな 

三兄弟と別れ、ふたたび一人旅。出会いと別れ、それが旅。どこかでまた会える。それを信じるしかないのです。



