
東京の今の家は5階でそして5階建てなので私の家は一歩出ると空が全面に見える。エレベーターがないというこのいけてないスペックさえ、吹き飛んでしまってここに住みたいなと思った空だ。
そして今日は雨曇りの隙間を縫うように、一瞬だったけれどちゃんと世田谷区でも日食を見ることが出来た。太陽は半月みたいな形になっていて、気のせいか涼しくなって、背筋がぞんわりした。今みたいにこれだけメディアがさわいで情報があふれていて仕組みがわかっていたとしても、太陽が欠けている姿はなんだか不安を呼び起こすもので、だとしたら全く日食なんて言葉がない場所や時代にいきなり太陽が消えたら、そこに住む人たちは本当に、どんな災厄がやってきたと思ったことだろう。テレビで見た悪石島は午前中なのに真夜中みたいになっていた。 続きを読む