Denali's Room 一語一絵

旅と猫とあんことスイカを愛する絵描き、デナリこと大野舞が日々をつづっています。

2011年04月

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この間作った器が出来た!実に10年以上ぶりに作った器であります。カレルチャペックの顔みたいでかわいい!ような、でもやっぱりコワイような!笑 スープとかを飲んでいるとうっすらと底から顔が出てくるので、ちょっとぎょっとします。
今年に入ってから始めた焼きもの。ずーっと昔アラスカの高校で陶芸のクラスをとっていたということは以前書きましたが、とにかくはじめたいはじめたいと思いながら先延ばしにしてしまっていたので、今年、いよいよ現実化させることができてとても嬉しいです。続きを読む

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何かを思いついて、やってみたいけれど、「うまくいくわけがない」「自分に出来るわけがない」みたいな回路みたいにはまってしまう時。考えると、単に腰がひけて勇気がないだけだったり、面倒くさいという気持ちがどこかにあったり、時間がないとか余裕がないとか言い訳してるだけだったりする。

そんな時、「悪くてもゼロ」だからやってみようと自分に言い聞かせる。「やってみて損はない」と似た様な意味ですが、腰ひけてる時に「もし駄目でも」的な前置きがあることが、単純なんだけど背中をおしてくれる。チャレンジしてみても、うまくいかないかもしれない。断られたり、聞いてすらもらえないかもしれない。でも、それで何かを失うかといったら、別に何も失わないのです。そしてもしうまくいったら、大きなプラスが生まれる。0が、0のままか、もしくは100になるのなら、やってみない手はないだろう、と思えるのです。

この場合のチャレンジは、私の中では「+α」という意味が強くて、転職とか留学とか起業とか、そういう根幹を「変化」させるチャレンジよりももうちょっと本筋の「強化」に近いものです。思いついてしまった!見てほしい!くらいの。私だったら、絵を描いて生活していくなんて夢の夢だった頃(今だって全然まだまだだけど!)何の繋がりもない出版社にいきなり持ち込みをしてみたり、そういう時によく怖気づきそうな自分に言い聞かせていていました。思い出すと、そうやって勇気ふりしぼって叩いてきたドアたちが、今とても大切な繋がりになってる。ゼロだったものも、きつい思いをしたものも多い。でも同じくらい100になったものに救われてきた。今もこれからも、そのスタンスだけは保ち続けたい。どんなジャンルでも。

もちろん、何も失わないというのはマクロ的な見方であり、ゼロといっても多少のお金や時間を失ったりするだろう。でも誰にも大きな迷惑かけずに、自分ががっかりするくらいですむなら、そんなのは何でもないし、きっとそれは、チャレンジしないままぐだぐだ放置して心を消費していくマイナスに比べればずっと小さい、やっぱりゼロに近いものだ。

思いついたらやってみる。
やって駄目でもいい。考えて、また次にやってみる。
うまくいけば信じられないくらい何かが変わっていったりする。
こんな賭け手に有利なオッズはないのだ。

あれよあれよとしいたけはものすごいスピードで成長し、まだ一週間くらいなのに、なんかもう収穫できました。(笑)ニョキニョキー! 朝起きるたびに倍くらいの大きさになっててびっくりした。。そのスピードの速さ、観察日記をつけるほどの情緒がないほどであった。生命力そのものという感じ。人類が滅びてもきっと菌類は残るであろう。 そして福島産しいたけが一部出荷見合わせになってしまったことは大変残念なことですが、そのことからもわかるようにしいたけはいろいろな物質を、汚染物質であっても、吸収して自分の中に取り込んで、成長します。それを大地や大気を浄化していると言えるならば、真にナウシカ的世界なのです。腐海を厭いつつ、腐海がないと生きられない。最近特にあの物語を思い出す頻度が高いのです。(あとAKIRAも)。人間がいつだって、自分が制御できる以上の「力」を求めてしまうのは何故だろう。 さてさて、我が家産しいたけで、何を作ろうかな!!

Rainyday-May

不定期なのに恒例になってきた、デナリワークショップ。
また、連休明けの5月14日(土)に開催します。
場所は前回と同じ、Rainyday Bookstore & Cafe.スイッチパブリッシングという出版社の地下にある、本に囲まれて時間が経つのをわすれてしまう、素敵なカフェです。
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Rainy Day ワークショップ
「デナリと図工の時間 Vol.2 オリジナルブックカバーを作ろう」
2011年5月14日(土)
詳細は、こちらをご覧下さい。
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今までに、「オリジナルカード作り」のワークショップは何回も開催してきました。去年12月にこちらで開催させて頂いた時は、クリスマスカードでした。(その時の様子はこんな感じ。)

今回はこれまでと違うことをやってみたいなと思ったのと、参加者の方の迸るクリエイティビティを毎回目にしていて、クリスマスやバレンタイン、という風にテーマを統一にしなくても、全然出来るのでは!と思ったので、「オリジナルブックカバー」ということにしてみました。

でも、切ったり貼ったりの、普段はしない図工の時間を楽しむ、ということは今までと全然変わりません。やったことない~という人でも全然大丈夫です。手を動かしていれば、気づけば世界にひとつの何かが出来ているのです。カフェの方にご協力いただき、オリジナルデナリスイーツも作る予定です。そちらは私が頑張らせて頂きますので。(どきどき)

募集人数は25名前後で、ご連絡いただいた順となります。
一緒に図工の時間を楽しみましょう~!
お申し込み、お待ちしております^^)

キノコ

私は無類のキノコ好きであり、あらゆるキノコが大好きです。
一番好きなのはエリンギなのですが、肉厚なしいたけも好きです。

ということで、自分で栽培してみることにしました。原木をずっと探していて、これぞというものを見つけたのに、地震でそれが取り寄せられなくなり、紆余曲折あった末、友達のレナがしいたけ栽培セットを見つけてくれて、感謝。バースデープレゼントとしてしいたけの原木をもらうこともなかなかないであろう!

早速原木をセットして、栽培しています。
既に白いものがモコモコと発生しています。
この白いものの中に、どれほどの菌がいるのかと考えると、ワクワクします。カスピ海ヨーグルトの菌もいるので、うちには私という人間ひとりのほかに、多分数十億の菌が同棲しているということになるのでしょう。
きのこ
生命はすごいな・・。このモコモコした原木を見ていると、命の力を感じます。なおかつこの間テレビで堤真一さんが言っていたのですが、雷に打たれたしいたけの原木は、他の原木より成長が早いらしい。生命の危険を感じると「はやく増えなくては!」となって、一生懸命増えようとするらしいです。

なんとも、いじらしいではないですか。
だからといって別に、この原木に生命の危機を感じさせるため、熱湯につけたり壁にぶつけたりは、しません。ハイ。

これから、どうなるんだろう、楽しみです。
日々レポートしていきたいと思います。
友達から「その胞子が家の他のところに飛んで、そこからしいたけが出てきたりとかしないの?」という心配のメールをもらったのですが、とりあえずそのことについては今は考えないでいようと思います。

はじめての、しいたけ。
はじめまして、しいたけ。

sunsun
自分で繋がりを生み出しているわけじゃなくて、繋がりの中に自分が生かされているんだということをかみしめる日々。

3月はほとんどずっと家にひきこもっていて、様々な予定もキャンセルになって、暗闇の中でじっとしておりました。4月に入って、まるでその反動かのように、いろいろな人に会ってます。削られた部分を取り戻そうとするより、というより、やっぱり正直に言って、今はみんな一人でいたくはないのだ、という気もする。

好きな人たちの笑顔を見ると、こんなにもほっとする。
元気って知ってても、大丈夫って分かってても。

全ての関係性はそれひとつしかないものだ。大切な人たちに出会えた人生を幸運だと思うし、その人たちのためだったら、どんなことでも、なんて軽々しく言ってはいけないけれど、でも、できる。

出会いのシステムはどういう風になっているんだろう。それについて考え出すといつも不思議すぎて面白すぎて、モンモンとしてしまうのです。笑。

地球にいるたくさんの人たち、100年くらい生きてもそういう人が存在していることすら知らないまま終わる人が99%を占める。だからそもそも繋がった、出会った、というだけで、その人は人生変えるかもしれないスペシャルな存在。年齢も性別も社会的地位も関係なく。

最初の、袖触れ合うゾーン。しっかり出会うゾーン。一緒にごはんを食べたり遊んだり仕事をしたりするゾーン。一緒に会社を作ったり、親友や恋人や家族になったり、そういう深いゾーン。どんな深いゾーンも、まずは袖触れ合うところから始まる。ゾーン通過のペースが速い場合もあれば、途切れたり繋がったり、長い時間がかかる場合もある。

「全くの偶然で」とか、「その時はこうなるとは思ってもいなかった」とか、「ひょんなことから」とか、関係性について語るときそういう風に言う人は多いけれども、考えて辿っていけば、「たまたま」でない出会い、幸運でない出会いはきっとない。

どうなってどうやって、そうなるんだ!
不可思議な宇宙の出会い系システムだ!

見渡してみると、複雑な繋がりが見える。朝顔みたいな蔓っぽい植物に視覚化される感じ。思いもよらないところに不思議な形の絡まりが出来てたり、変な形のでもキレイな花が咲いてたりする。枯れてしまっているところもある。
見ていて幸福な気分になる部分と、悲しく苦しい気分になる部分と両方ある。でもきっとそういうもんなんだろうと思う。全部ひっくるめて、自分を生かす宇宙そのものだ。あたらしい繋がりも、むかしからある繋がりも、同じようにからまって有機的に刻一刻と動いている。

あんまり形にとらわれないで、繋がりを大事にしていこう。ずっと。出会いには常に好奇心を持ってワクワクした気持ちで貪欲に臨もう。自分も誰かの繋がりの大事な一部になれたらこんな素晴らしいことはない。

人は繋がりに生かされてるけど、人がいるからこそ繋がりはある。生きてても死んでても。一度生まれた繋がりは自分という個体が消えても残るものだし、もしかしたら全然別の、思いもよらない蔓の端っこの方で、小さな花くらい咲かせるものかもしれないから。
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展示のお知らせです!

ISETAN JAPAN SENSES (伊勢丹ジャパンセンスィズ)
2011年4月6日~19日
http://www.isetanspecial.com/

新宿伊勢丹で開催されるこのイベントのひとつである「ベルオルゴールコレクション」に私も参加させていただきました。

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世界で活躍する日本人デザイナーnendo(佐藤オオキ氏)が、ベルをモチーフに3タイプのオルゴールをデザインしました。国産ひのきの間伐材を中心とした素材を用い、小田原漆器のろくろ技術を使って加工しています。このオリジナルモデルをプラットフォームに、日本を代表する57組のクリエイターがさまざまなクリエイションを施しました。まるで木から生まれたような音色と、クリエイターの個性あふれるメッセージをお楽しみください。(サイトより抜粋)
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詳細ページから全てのクリエイターの作品を見ることが出来ますが、本当に全部違って、圧巻!!57組が各3種類ずつ作っているわけなので、合計171個のオルゴールが展示されるわけです。
おお、あれが、まさか、これに!というものばかりで、実物が早く見たくてたまりません。(大きさ感とかサイトだと分からないので。キャンドルジュンさんの一番左の大きな赤い鳥さんがいるもの、オルゴールの小ささを見るにつけドキドキします・・・)

私は「森に住む不思議ないきものたち」をテーマに作りました。植物がおいしげって、果実が実って、鳥が飛んでいて、動物がいる、目に見えるものも目に見えないものもたくさん豊かに暮らしている、そんな森がたくさん増えたらいいなと思って。

作品は全て購入可能なのですが1点もののため、抽選販売になります。4月6日~9日の間にエントリーシートを記入して好きな作品に申し込んで、9日の午後2時より、公開抽選会が行われます。抽選なので、買いたいものが買えるわけではないのがせつないですが(私も欲しいのいろいろある・・・)でもそれもまた運命ということで。
私の娘たち、時間もかかったし、自分でもとても気に入るものが出来たので、完成した瞬間に手元から旅立っていったのがちょっと寂しいです。自分で言うなよって感じですが、人形を作ると本当に子どもみたいな、自分から生まれたものだけど自分とは他人、別の人格、みたいに思えます。顔を入れたときに。

どんな人のところに行くのかな。投票されなくてぽつんと残ってたら、全部母が買い戻そう!笑

ということで、是非見に来てくださいませませ。

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3月31日に31歳になったので、31アイスクリームでアイスを食べたら、毎月31日は「サーティワンの日」だということで、アイスが31%オフでした!知らなかったよ、「お会計間間違ってますよ」って言っちゃったよ、安すぎて!
ということで31オンパレードなバースデー。29歳→30歳はさすがに緊張感があったけれど、30歳→31歳は「踊り場から完全に次の階に上ったね」という感じで、どんと来いや~、でした。ふふん。

これまでだったら思い切り詰め込んで、特別にしたいと思う日だけれど、いろいろな事があった今月を振り返って、本当にただ生きてること、普通の日常を送れること、それだけで充分過ぎるほどだなあ、とひたすら感謝をする日でした。なのでのんびりと遠出もせず美味しいものを食べたり、プラネタリウムを観て、宇宙の長さと人間の小ささについて粛々と考えたりしました。(KAGAYAさんのプラネタリウム番組ってなんかすごいのね・・)

毎年と変わらないのは、生んで育ててくれた両親への感謝、周りの大切な人への感謝。いつも、おめでとうと言われる倍以上のボリュームで、ありがとうと叫びたい日です。

地震の直後、わけがわからなくて、情報もなくて、家族と連絡は取れなくて、実家のあるところに大津波警報が出ていて、恐ろしい映像が流れていて、余震がどんどん来る中、人であふれた環七を一人でトボトボ歩きながら、いろいろな事を考えた。今になって思えばそんな私の大変さや不安は全く笑っちゃうくらいちっぽけなものだったけれど、その時確かに心はこれまで行ったことがない領域まで運ばれて、余計な見栄も虚飾もそぎ落とされて、本能が語る言葉だけが頭の中に響いておりました。

ただ、毎日を穏やかに送れる事がどれだけ貴重なことか。ごはんを作って、家族と食べる、そんな時間がどれだけの幸福か。人生どこで何があるか分からない。普通の日々がラッキーの積み重ねで、そんな時間を31年間も過ごせた奇跡に祈りたい気持ち。

そんなことを考えながら、いつもどおり過ごした日が、
結果的にはとっても特別な日になりました。

ありがとう。
これから何歳になっても、アイスは月末に食べるぜ!

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