すごく古い絵なのだけれど、初個展でひっそりと飾っただけなので再び。
ふとマチュピチュを思い出して。
行けるところには全て行ってみたい
やれることは全部やってみたい
会えるひとにはみんな会ってみたい
だって今しかない、今日しかない
と常に思っていることは、終わりがないから疲れる。けれど同時にだいじなエンジンだとも思う。ずっとアクセル全開にしておくのは無理でも、少なくとも好奇心はアイドリング状態にしておいて、いつでも発進させたいと思う。エンジン切ったら一気に「なんでもいい、どうでもいい」になって、再びキーを差し込んでエンジンかけることすらどうでもよくなってしまう。
欲張って走り続けるのは体力がいるけれど、見た事のないような景色や、ハッとするような一言や、知らない世界を知るときの興奮はアドレナリン出すし、ひとつ目的地に到着してもすぐに次の目的地を設定したくなる。「全て」なんてただの幻想なんだけれど、でもあとちょっと、もうすこし、あの丘の先まで、って。丘の先には99.9%これまでと同じ道が続いているのだけれど、もしかしたら、何か考えもしない景色が広がっているかもしれないって。
鼻の先ににんじんぶら下げられて走っている馬とおんなじだ。にんじんは決して食べられない、でもきっと目の前のおいしそうなにんじんを追いかけている馬は楽しいはずなんだ。それを食べたときの幸福感や、その美味しさを味わっている自分を、想像して目いっぱいワクワクしているはずなんだ。