Denali's Room 一語一絵

旅と猫とあんことスイカを愛する絵描き、デナリこと大野舞が日々をつづっています。

2011年07月

chickaloon

アラスカに着きました。地理的にはハワイより近いのに、サンフランシスコ、デンバーを経由してのあまりにも遠回りなフライトでクタクタ。でもアンカレッジ空港に降り立ってアラスカの空気を感じた瞬間に、疲れも吹き飛んだ。

七年ぶり、四回目。多くの記憶が洪水みたいに押し寄せてきて、胸が爆発しそうになる。アラスカの家族とも再会。みんな変わってるけど、変わってない。家も、壁が塗り直されたり、部屋がリフォームされたりしているけど、やっぱり変わってない。一番の変化は、たくさん赤ちゃんが生まれて、家族が増えてること。猫のマーヴィンも。

懐かしい、あの匂い。
私が17歳から18歳まで暮らした家。今の私が始まった場所。
こちらは、涼しいです。18ー20度くらい。そして夏至のあとで、日が沈みません。一晩中ぼんやり明るいです。短いアラスカの夏、花は咲き誇り緑はぐいぐい育ってる。なのに木から飛んでくる綿帽子が街中に舞っていて、まるで雪が降っているみたいに見える、そんな不思議な景色です。

帰ってきたなあ。嬉しくてニヤニヤがとまらない。

ただいま、アラスカ。

写真 11-07-02 20 31 35

先日甥っ子に再会したわけですが、1歳児って本当にかわいいですねえ・・。半年ぶりだったのでお正月の時より随分大きくなっていて、しゃべったり動いたりするようになっていて。表情も豊かに。ちょっとだけ二本足で立つし。血が繋がっているから私にも似てるとか言われたりしてうれしいし、でも責任はないし(笑)、可愛いとこどりできて、なんていいんだ、甥っ子って。
体温高いんだなとか、すぐ泣くけどすぐ泣きやむとか、iphone のタッチパネルをもう使いこなしてるとか、意外と好き嫌いははっきりしてるんだなとか、発見があって赤ちゃんって面白い。彼のために江ノ島水族館にいったのに、だいたい寝てたけど。でもエイとかサメとかをじーーーっと見つめていた。でも1年前まで腹の中にいた赤子にとっては、この世界よりまだ海の方が馴染み深いのかも?

何より両親を見てると、私にとっては父と母だけど、もうおじいちゃんとおばあちゃんなんだな~!わたしのおばあちゃんはもうひいおばあちゃんなんだな~!と思ってその事実に驚愕する。妹が甥っ子を産んだ歳と、母が私を産んだ歳は同じ。構図は同じなのに、カシャっと世代が交代した。

歯が生えるとか、四つんばいだったのが二本足で立てるようになるとか、言葉が話せるようになるとか、人間としての成長の一番大きい段差のところを超える感じ、一体どんな気分なんだろう。聞いてみたい。「進化したどー!」って思ってるんだろうか。だからたまにすごいドヤ顔みたいのするんだろうか。

あんまりなつかれないで終わったけど、フムフムが多かった週末でした。

そしてこの動画・・・萌え。
ずっとうちにあったけど用途が謎だったネコの踊るぬいぐるみが、とうとうその真価を発揮したよ!
http://www.youtube.com/watch?v=gyYeat2sHKo

くじゃくの夢

今年はあの場所にいけなかったけれど、6月26日は原点に戻る日。背筋をしゃんと整えて、今と、これからを見つめなおす大切な季節。いつか再会した時に、ちゃんと目を見てまっすぐ伝えられる道を歩いているか?
毎年の同じ質問を自分に問いかける。
12年という時間は過去を過去にするのに充分な時間で、
疑う余地もなくあの頃の未来に私は立っていて、
それでもつい昨日のことのように思えるのは何故だろう。

時間は流れてたまっていく。本当にあっという間だ。
去年生まれた甥っ子はあっという間に1歳になった。
私も31年も生きた。両親もいつの間にかアラ還暦。
環境はどんどん動いていてついていくには心に紐をつけて
ちょっと先の未来から一生懸命ひっぱらなくてはいけない。

なんてことのない毎日の風景、家族や友達との何気ない会話、
大切な人たちの笑顔を見る度に嬉しいのになんだか泣けてくる、心の梅雨どき。

どうでもいいことで大爆笑した時間のことを
くだらない言い合いで後悔した時間のことを
とても懐かしくいとおしい気持ちで想う、未来のことを思い出すから。
形あるものの形は必ず失われるし、
大好きな人たちも、自分自身もいつか全員いなくなる。

最後に思い出すのはきっと、
特別な日のことじゃなくて、ふんわりとした今日のこと。

生きる哀しさは喪うこと、生きる歓びは喪いたくないものが増えていくこと。
だから今日を人生で一番大事な日みたいに、生きる。
目の前にある風景、人、ものを精一杯愛する。
濃く抽出した時間をちょっとずつ、魂の年輪に刻んでいく。
何があったかは忘れてしまっても、その濃度だけは忘れないように。

今日生きてた。今日にありがとう。
明日も生きてたい。明日にもきっとありがとう。

長い長い幸せな夢。

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