Denali's Room 一語一絵

旅と猫とあんことスイカを愛する絵描き、デナリこと大野舞が日々をつづっています。

2012年05月

kakumaru

「星つむぎの歌」プロジェクトをきっかけに、ずっとお世話になっている詩人の覚和歌子さんと、演奏家の丸尾めぐみさんがパーティに来てくださって、生演奏でライブをプレゼントしてくださるという光栄な時間がありました。お2人ともお忙しいのに快く、丸尾さんは山梨から来てくださって、同じく山梨から県立科学館の真理子さんも飛んできてくれて、プロジェクトメンバー大集合。本当に感激でした。

「いつも何度でも」と「星つむぎの歌」という大好きな2曲を、大好きな覚丸コンビに目の前で歌ってもらえてそれはもう贅沢な至福の時間だったのですが。でもそれより何よりびっくりしたのは、覚さんが私のためにあたらしい詩を一篇、つくってくださったことでした。詩をひとつ、というのは事前に伺っていたのですが、それは、私は覚さんが既にある作品の中からひとつを選んで朗読してくれるのだと、完全に思い込んでいたのです。だからものすごくびっくりしました。

それはこんな詩でした。続きを読む

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先週無事に、披露宴を終えることができました。

前回、あまりに写真が小さいと不評だったので、ちょっと大きいものを載せました。まだ小さい?!父が最近俳句をはじめ、私の結婚に際し一句詠んでくれましたのでご紹介。
「モー一杯 幸せを注ぐ(つぐ) 船デナリ」
いろいろかかっていて、いい一句。
「船デナリ」=「船出なり」です。
心に抱いて、出航しますなり。

肝心の当日は、前日は雷だったのにもかかわらず見事な五月晴れ。気温、風、完璧。それだけで天の神様にひれふしたい気分だったところに加え、会場はずっとここでやりたかったと思っていた場所だし、家族、そして人生のさまざまなステージの大好きな人たちオールスターズが集まってくれて、手伝ってくれたり、お祝いしてくれたり、素敵な言葉や、贈り物や、出し物をプレゼントしてくれて、大げさでなく、これが天国ってやつなんじゃないかと思いました。

変な言い方になってしまいますが、結婚そのものというよりも、こんなにたくさんの素敵な人たちに囲まれて私たちは生きてきた!と自信と誇りをもって、世界中に叫べることが2人して嬉しかった、という感じでした。長い付き合いを近くではらはら見守ってきてくれた友達が「本当によかった」と涙を流しているのを見て、私も涙腺が崩壊しっぱなしになりました。今写真をみると私黒い涙を流していて妖怪みたいなのもあります。(笑)まあいっか。


家族だけの挙式は4月に終えていたので、今回は本人たちや家族というよりも、そこに居てくれる友達とのつながりを強く強く感じた一日でした。

その日の時間と空間、あらゆる全てが奇跡すぎた!

最高の、最幸の、一日でした。

「人生は素晴らしい」と思えるひとときでした。

生きててよかった。
本当にありがとうございました。続きを読む

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吉祥寺のアブリルというお店で毛糸を買ってきて、もじゃもじゃピアスを作りました。編み物は鎖編みとか、あとマフラーとかは作れるけど、複雑なことはできないのでこのピアスも鎖編みのみでできる簡単な、セットになってるもの。毛糸で一見暑苦しいようだけれど、わりとシャワシャワした素材なので、夏でも大丈夫かも。かわいいお店だったなあ。フェルトは元から好きなので、毛糸の他にはターコイズブルーとからし色と淡いピンクの羊毛を買いました。特にこれを作ろう!と思ってなくても素材ってつい買っちゃう。

「素材」って大好き。布もそうだし、毛糸とか紙粘土とか、フェルトとか、あとはアクセサリーパーツとか。何も作らなくても見てるだけで楽しいし、そういうのが売っているお店にいくと何時間でもいられる。よくいくのはハンズ、ユザワヤ、オカダヤ、貴和製作所とか。合羽橋とかは鼻血でそうに興奮するから逆にいけない・・・。

料理を作らなくてもレシピ本を読むのが楽しいみたいに、素材って見てるだけでもう味がするというか、作っている過程を想像するのがわくわくするし、1本の毛糸から、1かたまりの粘土から、1粒のビーズから、一体何ができるだろう、どんな「姿の可能性」がこの中に詰まっているんだろう!と思うとわくわくする。種とおんなじだ。

種の力を引き出せるかどうかは、当然作り手にかかっているわけだけれど。アブリルに連れて行ってくれたトンクは編み物の達人なので、この色とりどりの毛糸の群れを目にしたときに、私よりも多くのものが見えるんだろうあと思って、一緒にその「姿」が見られたらいいのにと思う。

料理家の人が食材を見る目、職人さんが道具を見る目、作り手の人が材料を見る目。素材を見るとき、触るとき、愛がありながらも、そのときみんなすっとした厳しい目になる。

それを横で見るのも大好きだ。

そしてこの間仰天したこと。私には10年以上前アラスカで同居してて、今はニューメキシコのナバホの居住区でアーティストとして暮らしているリー、風みたいに颯爽と生きてて本当にかっこよくて、高校生の私がものすごく尊敬してあこがれたかなり年上の女性の友達がいます。リーは「作る楽しさ」を教えてくれた、わたしのクラフトの先生でもあります。アラスカ以来一度も会えていなくて、でもずっと手紙でつながっていて、私もカレンダーを毎年送っていて・・・という間柄。そんなリーが結婚のお祝いに、と送ってくれた、手作りの!カッティングボードが先日急に届いたことです。これがもう、本当にすごい!いろいろな素材の木が組み合わされて箱根の寄木細工みたいに美しい1枚の板になっていて、あけた瞬間のけぞりました・・・。リー、こんなすごいものの上で、生肉切ったりできないよ~!
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Thank you Leigh, I'll tresure this forever!一生大事にしなくっちゃ。

留学中、ホームシックでつらかったとき、「そういうときは手を動かして綺麗なものを作るのよ!」とビーズを売っているお店に連れて行ってくれて、石やビーズを使って作るアクセサリーの作り方をたくさん教えてくれたリー。雪が深いとき、家の外に出られないときとか、あったかな家のリーの部屋で、お茶を飲んでケルティック音楽をかけながら、よくずーっと2人でクラフトしてました。17歳の時に作ったピアス、まだ大事に持ってます。
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こんなの。

こんな美しいものが生み出せるなんて、会っていなくても、彼女が変わらずにそのままで輝いていることがずっしり伝わってくる。素材が、この木たちが、彼女に触られ形を作られたことを何より歓んでいるのがわかる。あの時間が一瞬でよみがえりました。
リーに会いたいな。ニューメキシコに遊びにいこうかな。

honnoki
みなさま、下記結婚のご報告に対して、たくさんたくさんのうれしいコメントを、本当にありがとうございます。感謝申し上げます。なんだかそういうことによって徐々に足りなかった実感がわいてきたような感もあり。(ただ「写真が小さくて見えねえ!」というクレームもたくさん頂きました。す、すみません,・・・)

連休は電話と手配をしただけであっという間に過ぎていきましたが、元から連休など関係ない職種なので、つまり生活はいつも通り。ゴールデンウィークだったっけそういえば、という感じなので、うまくすれば9連休だったらしいGWが終わる今日も別に何も思いませんが、横の人は「明日から会社か~」と言っています。
一人暮らしでなくなったことの一番の変化は、ここだろうなあと思います。時間のリズムのこと。フリーで一人暮らしを何年も続けていると、もう時間の何もかもがフラットになっていって、曜日も土日も関係ない、ただ今日があるだけ、街に出て人が多くてはじめて休日だったことに気づく、みたいなのが普通になっていきます。更に家が仕事場だったりすると、最強?のフラット状態。24時間の中に睡眠や食事、仕事、その他いろいろな要素を「どう配分するか」という問題しかありません。会社員時代には確かにあったはずの「わーい金曜日だ」とか「明日会社だから早く休もう」みたいな感覚は完全消失し、時間はにツーーーーとただ平坦に続いていくのが当たり前になっていました。そこには良いとか悪いとかいうことはなく(どちらにも良い部分も悪い部分もあり)、単に「向き不向き」があるだけだと思っているのですが、幸い私は向いていたらしく、すっかりそれに慣れてしまってました。

でも一緒に暮らす人が増えたら当然そのリズムの影響を受けます。正しく社会的な、会社的なリズムの持ち主が近くにいると、それが私のめちゃくちゃな時間の中で最近メトロノームみたいになっていて、なんだか時間にすっかり忘れ去られていたメリハリが戻ってきたように思います。それが一番自分の中で変化として実感できる変化で、面白いです。今日は金曜日か、とか、土日くらいゆっくりしよう、とか、今月は3連休があるんだ、とかそういう忘れてたこと(忘れるなよって話ですが)も考えるようになりました。

フラットなだけの時間は、いつでも休めるけれども一瞬も休めないとも言えるし、無理をしてしまうことも多いのです。これからは時間のリズムをもうちょっと大切にしていきたいなあというのが目標。時間って惜しんで大切に有意義にしようとすればするほど、気づいたら反対にみくびってたりぞんざいに扱うようになってしまってたりする、すごくトリッキーな存在。自分では当たり前だと思っていたけれど、指摘されると確かにむちゃくちゃだ、という働き方は反省して、ラヴェルのボレロみたいに、刻むリズムは同じでも、無限に広がるメリハリのある感じを目指したいと思います。

全然変わらないこの超夜型生活からまずはどうにかせねば!「ゴールデンタイム」とやらに寝られるようにしたいのですが、不眠症もあるのでがんばらねばなりません。

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