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このお洋服、80サイズ。ピノ用のTシャツです。
手作りしました。
出産した時にベビー服の型紙と生地を下さったお友達がいて、それがとっても素敵だったので、早く作りたいと思いながらも日々の忙しさに追われて、さらには生まれたての赤ちゃんには80サイズは大きすぎるので、なかなかミシンを出せずにいました。持っているのですが棚の奥でずっと使われることなく待機中だったのです。
ところが、待ってはくれない子どもの成長。あっと今に60サイズ、70サイズ、となり現在80サイズ!このまま成長したらせっかくの型紙が使えなくなってしまうー!

しかし、私は自他ともに認める、ズボラ星のザックリ星人。ちゃんとしているように思われがちなのですが、地道なのに正確さが求められる面倒なことが何より苦手なのです。
ちょっとの手間を惜しむが故、より面倒な事態を結局は招くタイプです。自分でもそれが駄目だと分かっているのに、もう30過ぎると治りません。分かりやすく言うと、机の上に物が乗っている状態で机を動かして、上に乗っている物を落として壊すタイプです。運ぶ前に乗っているものをどかせばいいのに、と万人が思う場面で、ついつい物を乗っけたまま運んでしまうのです...。

というわけで、料理は好きでも、計量をちゃんとしなくてはいけないお菓子作りは苦手。フェルトとかぬいぐるみとかザクザク縫うのは好きでも、洋裁は無理。ではなんでミシン持っているかというとずっと前にぬいぐるみブームがやってきた時に買ったのでした。洋裁なんて中学の家庭科の授業でパジャマを作っただけです。

前みごろ、とか後ろみごろ、とか、縫い代1センチ、こことここを合わせる、ここは仮縫いしておいて最後に止める、とか、なんて大変!頭の中が2次元なので、3Dで考えながら細かいところでピッタリ帳尻を合わせなくてはいけないというのが一番不得手!どうにも修行というかザックリ人間には苦行とも言える、細かい作業の積み重ね。

しかし!ここは愛の力で頑張らねば!いやしかし!とミシンさんが舞台袖から出たり引っ込んだりしているタイミングで、引き寄せの力、というよりうしくんの紹介で先生に出会いました。それはファッションブランドmonikotoの畑さんと、モニさん。会っておしゃべりしているだけで元気をもらえる素敵なご夫婦で、最近知り合ったばっかりなのになんだかずっと前から知っていたような気がする二人です。モニコトのお洋服の中に広がる世界は、更に素敵。畑さんが描かれる生地には物語とエネルギーがあって、それを身にまとうことができるというのは魔法が着られるみたいなすごいことだと思います。渋谷のパルコにもお店があります。

そしてなんと畑さんは私がベビー服を作りたいといったら、モニコトのお洋服の生地を分けてくださっただけでなくてミシンまで教えてくださったのです。なんたる贅沢!ひええ。

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完全な素人、チャコペンさえ持ってない私に生地の目の向きの話から、アイロンの掛け方、型紙の取り方、いろいろ教えてくれました。そしてミシンさん久しぶりに稼働!

赤ちゃんのお洋服って縫うの小さいから簡単かと思ったら、大間違い。小さいからかえって難しい。手順やコツをひとつひとつ教えてもらいながら、必死で頭を3Dにしながら、Tシャツを縫いました。そして完成したのが最初の写真のもの。生地の名前は「無限の卵」です。見ているだけで、宇宙を泳いでいるような気がする模様です。

完成した時、とっても嬉しかった。
手伝ってもらいながらだったけれど、やはり下手で細部がうまくいかなくてぐちゃっとなってしまったのだけれど、ピノに着せたらサイズもぴったりで、見てるだけでほんわか嬉しい気持ち。モニさんに他の服とコーディネイトしてもらいました。これまた贅沢。

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最初自分のミシンなのに使い方思い出せなくて四苦八苦したけど、だんだんと縫う楽しさを思い出した!慣れたらノってきて、一種瞑想状態になりそうでした。

教えてもらったことを忘れないうちに一気にやらにゃーと思って、次の日の夜から自分ひとりで型紙と格闘しながらTシャツとセットのもんぺと、ぼうしを縫いました。ピノが寝てからの夜なべ作業。
時間かかったし、間違えて縫ったところ全部ほどいてやり直したりして、やっぱり細部はとても人に見せられないのだけれど、更にはもんぺは案の定型紙の置き方を間違えて、絵の向きが90度回転してしまっているわけなのですが、でもそれでも完成!とにかくフルセット完成!

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わーいわーいの達成感^^)ザックリ人間がはじめて作ったベビー服。
無限の卵セットアップです。いろんな意味で世界にひとつだけ。
畑さんモニさんに感謝!

帽子は、頂いたほかの生地を使って、リバーシブルにしてみました。
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無限の卵に包まれた、卵ちゃん。
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自分が作った服を子どもが着てるってなんかこそばゆい。
ピノが好みを伝えられない今だからこそ、着せ替え人形状態にできる!笑
どうせそのうち、これが嫌だとかあれがいいとか言い出すんだろうから...

せっかく再燃したミシン熱、さめないうちにいろいろ作れたらいいな。
そして慣れてきたらお揃いの柄で自分の服も縫ってみたりしたい。洋服というのは好きな「世界」を着られるすごいものだから、それが自由に作れたらどんなにか素晴らしく楽しいだろう。それを喜んで着てくれる人がいたらもっと幸福に違いない。

ワクワクです。