img20050512.jpg男はある日 
駅のホームの階段を降りていて
突然 あまりの人間の多さに 
すわりこんでしまった

こんなにたくさん人間がいて
それぞれべつの人生を
歩いているんだったら
別にそこから自分がいなくなっても
今更誰も気がつかないのじゃないかと考え

そうして
いつもとは反対方向へ向かう電車にのり

男は人間を辞めて ウサギとなりました

今は森の奥にある大きな樹の穴のなかで
日々どんぐりのことを考えながら暮らしています