男はある日 駅のホームの階段を降りていて
突然 あまりの人間の多さに
すわりこんでしまった
こんなにたくさん人間がいて
それぞれべつの人生を
歩いているんだったら
別にそこから自分がいなくなっても
今更誰も気がつかないのじゃないかと考え
そうして
いつもとは反対方向へ向かう電車にのり
男は人間を辞めて ウサギとなりました
今は森の奥にある大きな樹の穴のなかで
日々どんぐりのことを考えながら暮らしています
旅と猫とあんことスイカを愛する絵描き、デナリこと大野舞が日々をつづっています。
男はある日