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いつもアクリル絵の具を使って描いている私ですが、
ここしばらくずっと何か別の方法も試してみたいなあと思っていて、
その一つが銅版画でした。所謂エッチング。
木版画とはまた違う、繊細な表現に憧れていて、
いつか自分でもやってみたいと思っていたのです。

なので、結構もう前の話なのですが、
期間限定で版画工房に通って、銅版画体験をしてみたのでした。
1週間1回で、4回ほどで完成させるという初心者コース。

私は欲張りだったので、2つ作ってみたいと言い張り、
この画像はそのうちの小さい方なのですが、
はい、大きい方は失敗しました。笑
いきなりすごく複雑なものをやろうとしすぎた・・。

銅版画の世界は思った以上に複雑で深く、
普通に絵を描くのとはあまりにもやり方が違って
たかをくくっていた私は自分の甘さを思い知らされたのでした!

銅版画って科学の実験に近いものがあります。
銅版を薬液を使って腐食させ、その腐食時間で
色の有無や濃淡を調節するのですが、
扱う薬品も劇薬だし、腐食時間もちゃんと図らないと
とすぐ失敗するし、1つ1つの工程の間に乾かしたり、定着させたりと
いう「待ち時間」がたくさんあって、「思いついたらすぐ形にしたい!」という私にとっては
モンモンモンになってしまうものでした。

思えば中高6年、美術部で油絵を描き続け、結局油絵は出来ないなあと
思ったのも、「時間がかかりすぎる」点だった気がする。
あまりにせっかちで、1枚の作品に1年とか、かけられないのが
自分の最も駄目なところだ。凹。

版が出来たら出来たで、紙に水張りしたり、と細かいプロセスは
終わらない。そうして長いプロセスの後に、
実際版画を刷るための巨大な機械にぐわーんと通し、ぺろっとめくればドキドキ完成。
どんな風な仕上がりになるかも刷り方で1枚1枚違う、出たとこ勝負。

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分かりにくいと思いますが、これがその銅板です。
こんな小さいサイズに、所要時間1ヶ月!


ともかく私は緊張してばっかりで、先生が「はい次はこの液、その次はこれ・・」みたいな流れに全くついていけなくて、楽しさよりも「大変だった!」という感想が残った体験教室。

自分の未熟さを思い知らされました。

でも出来上がったこのちっぽけな作品の、銅版画ならではの
絵がある部分がちょっとへこんだ感じとか、いとおしい。

そして銅版画の工程の大変さを思い知った後だけに、
銅版画という手法で巨大な絵を完成させる人を心底尊敬する。

向き不向きもあるし、私は今後銅版画を続けていけるか
ちょっと自信はないですが、

でも、なんだってそうだけれど、
それはやってみたからこそ言えること。

やりたいか、やりたくないかも
やってみなかったら、わからなかった。

そういうことって世の中にたくさんある。
労力と時間を惜しまず、
試し続けることで、人は「自分が何に向いてるか」の輪郭を
つかむことが出来るのだと思う。

だから「やらず嫌い」だけはやらないようにしようと思うのだ。

ステンドグラスもやってみたいな。
砂絵もやってみたいな。

好奇心に対して貪欲であれ。